ワイナポトシとは

ボリビア・アンデスには世界的に素晴らしいトレッキング・コースが数多く存在し, ラパス近郊には6000m峰が14座も広がり, まさにアンデス山脈の屋根と言われている。イリャンプー山(6331m), チャチャコマニ山(6360m), イリマニ山(6439m) と名峰がある中, レアル山脈の一つとして存在するワイナポトシ山(6088m)は, アプローチが短く短期間で本格的な高所登山が楽しめるとして有名である

ルート概要
雪稜中心の登山。一部斜度のある斜面とナイフリッジ[幅の狭いナイフの刃のよう切り立った稜線]をバランスを取りながら歩行する技術が必要(40度程度の雪壁あり)

ワイナポトシのシーズン

基本的にペルー, ボリビアのアンデス山脈にある雪山トレッキングのシーズンは8, 9月の乾季になります。 1-3月の夏の時期は雨季で雪が溶けることもあり, 近づくことすら難しかったり, 時期としては好ましくありません。ただ, 雪山初心者にも人気でアプローチも短いワイナポトシは1年中ツアーが催行されています。実際に南米の雨季に当たる2月の前半に登りましたが, 雪質の状態もよくベストなトレッキング日和でした

ツアー日程・料金

ラパスにはたくさんの旅行会社があり, 何軒かお店に入り実際に値段と含まれる装備など聞いて回りました。安いところは2泊3日, レンタル料金コミコミで900ボリ(約14500円)前後でした[2019年現在] ラパス市内にある有名なツアー会社:All transport(1050ボリ)が若干値段が高く, Inca land tour(900ボリ)と Barro biking(850ボリ)の料金が似たような感じになります。どのツアー会社も基本全てのギアがついてるので, ガイドの質は分かりませんが料金が安いBarro bikingに決定!!!

ツアー日程・料金
【ツアー会社】Barro biking
【参加日時】2019年2月9-10日
【料金】850ボリ(約13800円) + 入山料20ボリ(約320円) (2019年2月現在)

持ち物・服装
<服装>
・冬山登山用
<レンタル品>
・プラスチックブーツ(ダブルブーツ)
・クランポン(アイゼン)
・ヘルメット
・アイスアックス(ピッケル)
・ダウンパンツ
・寝袋

レアル山脈の雄大な絶景を求めて


ワラスの街を9:30に出発し, ミニバンに乗って移動し昼前にベースキャンプ(4700m)に到着。
[しかしここで事件!?]当初の予定では 高度順応, アイスクライミングの練習のため1日滞在予定でしたが(計3日間の工程),,, 2日目のグループがガイドやツアー参加者が多いということで, 高度順応なしで2日目のグループに混ざることに; 昼食を取り, そのまま5200mのハイキャンプまで登って翌日山頂アタックする流れになりました


今回, ワイナポトシに挑戦する一部のメンバー 手前3人がツアー参加者, 奥にいるのがガイドになります。まさかのまさか, 後ろにいる女性の方もポーター(荷物持ち)の一人! そして, 馬鹿でかいバックパックを背負っている参加者が一人…(笑


歩き始めること数分


ハイキャンプ(5200m)までは石灰岩を歩くルートが広がります。 2-3時間ほどかけて標高を500m上げていきます


石灰成分(炭酸カルシウム)で真っ白な湖があり


途中, 休憩を挟みながらポレポレ進みます: ポレポレ:pole pole(スワヒリ語でのんびり) ここはアフリカではないですが, なぜか好んでポレポレと話すガイドがいました


ハイキャンプ:山小屋(5200m)に無事に到着 みんなくつろぐタイム中 ここまでは本当に散歩みたいなもので, ワイナポトシ登山はここからが本番です!


寝床はこんな感じです。ハイキャンプの山小屋は一つしかないため, 狭いですがたくさんの登山客が泊まれるためにベッドの数は結構ありました


本日の夕飯です エネルギー補給, 山頂アタック開始が深夜0:30, 11:30には起床になるので18:30には就寝


そして、深夜0:30時に山頂を目指していざ最終アタック! 実は前日, 緊張からか心が苦しくなり目が覚めてしまう… 1度目が覚めてしまうとなかなか寝付けない; 心臓, 脈拍が激しいのを感じ, 小まめに水を取りながら大きく深呼吸をしたりして過ごしました。初の6000m峰, 絶対にやり遂げたい!


ガイド一人に対して, 1人 or 2人がザイルに繋がれた状態(アンザイレン)で登山する。[これは, 誰かが崖やクレバスに落ちた場合でも大丈夫なように] 真っ暗闇の中ですが, 最初は足取りも軽く, 12本爪アイゼンでしっかり足場を踏み締め登って 一歩一歩 雪山を登っていく


ただ, ザイルに繋がれた状態, ガイドに全ての身を任せて自分はただただ着いていくだけ そんな気持ちになることもある 真っ暗闇, どれだけ登ったのか, あとどれぐらい登らなきゃいけないのかも分からない. ゴールの見えない暗闇, 酸素が薄く精神的にも参り心が折れてくる


上を見上げると 遠くにライトがちらほら光っている。頂上はまだまだ先だと嘆く。辛い… 諦めようと思う瞬間が何度も何度もあった。でも考えたら思うこと, ここで諦めたら何も残らない. ワイナポトシに登頂して, 南米最高峰のアコンカグアに挑戦するって意気込んでたにも関わらず, ここで諦めたら もうこれ以上 山に挑戦することはできないんじゃないかと. そう考える度に 必死に食らいつくことにした


少しずつ空が明るくなってくる 急勾配でピッケルを使用しながら登る際は 特に体力を奪われ, 筋力の消耗をしているのを感じていた. その頃には放心状態にもなりながら脚を動かしていた… 脚も腕も限界だった 本当に 本当に限界で もう… と思った瞬間だ! ガイドが声を掛けてきた


[見えるか!? あれが頂上だ!!!] 残り数十mだろう. 頂上が見えたのだ! 辿り着くことができるんだ! と. もう自分を信じて登るだけだと。この時だけはアドレナリンが爆発!!!


山頂に辿り着いてもないのに, 終始涙を流しながら登りつめていった。そして, そして…


陽が昇る寸前, みんなが待つ頂上へ辿り着くことができた. 終始涙が止まらない… たくさんの登山家におめでとう! と声を掛けられ, 強く抱きしめられた。ここまで引っ張ってくれたガイドとも抱締め合い感謝の気持ちを伝えた


登頂してホッと一息 : きっと達成感もあるだろう. この ワイナポトシ(6088m)登頂の景色は どの山よりも絶景に感じた. 頂上に立つのは難しいかも? と思った, けどやり遂げることができた自分が誇らしく思った.


頂上での集合写真 : ここまで引っ張ってくれた全ての人に感謝したい ありがとう この山頂で撮った写真, めちゃめちゃ笑顔ですが, 実は下山時は頭痛に悩まされまともに歩くこともできず辛い思いをしました(笑


登っているときは無我夢中だったけど, 頂上から見下ろすと凄まじい稜線 : ボリビアはラパスにある山, ワイナポトシ(6088m)登頂! 人生初の6000m峰は別格の景色でした!


ワイナポトシは, アプローチが短いので «世界で最も挑戦しやすい6000m峰» かもしれない, が 決して簡単な山ではありません!!!
でも 登った人だけが感じる感動がそこにあるかもしれません。6000m峰への第一歩! しっかり登頂できてよかった! この山を登ったことで一つ自分に自信がつく!

そして今, 南米最高峰のアコンカグア挑戦のために アルゼンチン入国になります
無事に登頂し, この世界一周の旅を最高の形で終わらせたい! 登頂率20%とも言われているアコンカグア山, 正直不安ばかりが積もっています
天候, 登頂調整日, その他で日程は伸びると考えると, 10-14日は滞在できる分だけの食料, 燃料を持って挑戦することになります
孤独との挑戦になるかもしれません, けど 自分で決めたこと!!! 挑戦だけでは終わらせません, やるからには登頂!!! いい報告ができる様 全力でやってきます!

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