アルティンアラシャンとは!?

アルティンアラシャン(Altyn Arashan)とは、キルギスの山奥にある海抜3000mにある温泉地(温泉は1年中豊富に湧き出ている)
秘湯として有名で世界各地からトレッキングを目的に観光客が訪れている(シーズンは6月~9月頃)
アルティンアラシャンまでは、首都のビジュケクから300km程離れたカラコル(イシククル湖の東端に位置する町、標高1700m)まで移動し、登山口から徒歩で16km、約4~5時間ほど歩いたところあります。
アルティンアラシャンの魅力は何といっても大自然、シーズン中は、緑の針葉樹を見ながらトレッキングができ、山の中の温泉に入り疲れを癒せるのが何よりも魅力。アルティンアラシャンからさらに往復12時間ほど歩くとアラキョル湖(3560m)にも行ける。

トレッキング計画

今回、キルギスを滞在していたのが10月後半、首都のビシュケクにある日本人宿(南旅館)で日本人が集い、毎晩シェア飯(みんなで食材費を集めて料理を作る)を楽しんでいました。ビシュケクに滞在する人はアラキョル湖(カラコル湖)という山奥の湖を見に行く人が多いというが、残念ながら2016年のこの時期は、まだ10月後半にも関わらずビシュケクでも雪が降るという大荒れた天気が続いていた。
つい2, 3日前にアルティンアラシャンから戻ってきた旅人の情報によると、既に雪が積もり始めてトレッキングはかなり厳しいとのこと。カラコルの街で既に氷点下の-1度と考えると、アルティンアラシャンは-10度ぐらいになると予想される。しかし、このまま日中ずっと宿にいるのは勿体無い感があり、、、同宿に宿泊していた、初対面の旅人4名でアルティンアラシャンの温泉地を目指すことに決める。
首都のビシュケクからアルティンアラシャンまでは、マルシュルートカ(маршрутка:主に東アジアで利用されている乗り合いバス 通称:マルシュ)で8時間ほどなので1日で行くこともできるが、当日登ることはできない。そう考えた場合、チョルポンアタ(ビジュケクから260kmのところにある街で、夏季は中央アジア各地から湖水浴目当てで訪れるらしい)で1泊観光をして次の日にカラコルまで向かう計画を立てる。

チョルポンアタで訪れた岩絵野外博物館(Rock art museum)

掛かった費用

・仲間4人で移動や宿泊費をシェアしているので割安
・シーズン外れなので宿は交渉(相当安く済みました)
(アルティンアラシャンの宿代はシーズンだとドミでも個室でも700ソムとのこと)

1ソム=約1.52円(2016年10月)
 
10/24
[移動]マルシュ ビシュケク ⇒ チョルポンアタ 250ソム≒380円
[観光]岩絵野外博物館(Rock art museum) 無料
[宿] 700ソム(10USD) 1部屋 / 4 = 175ソム≒265円

10/25 登山日初日
[移動]タクシー チョルポンアタ ⇒ カラコル 800 / 4 = 200ソム≒300円
[移動]タクシー カラコル ⇒ 登山口 250 / 4 = 65ソム≒375円
[宿] 1600 / 400 = 400ソム≒600円

10/26 登山日2日目
[移動]タクシー 下山口 ⇒ カラコル 250 / 4 = 65ソム≒375円
[移動]バス カラコル市内 ⇒ バスターミナル 5ソム≒6.5円
[移動]マルシュ カラコル ⇒ ビシュケク 350ソム≒525円

トレッキング体験レポート

同ゲストハウスで知り合った旅人4人が、秘湯アルティンアラシャンを目指して過酷な雪山トレッキングに歩き出す!

登山口の入り口付近では、馬が野放し?になっている。トレッキングシーズンは途中まではホーストレッキングも可能らしい

登山口から出発後、すぐに川を渡り川の西側を歩くこと約30分でアラチャン川(アラコル湖から流れてくる)にぶつかります。この支流に沿って進んでいきます

人が歩いて道になってこの季節に登山客などおらず足跡一つ見当たりません。基本的に道無き道を進むことになると思いますが、とりあえず支流に沿って進んでいけば大丈夫とのこと(雪がかなり吹雪いていて体感温度は…)

このアラチャン川の透明度は高く、ペットボトルに汲んで水分補給として利用もしてました(この湧き水が非常に美味しい!!!)

道は川沿いを離れて折り返しの上り坂になる。距離感がなかなか掴めず歩いても辛さを覚えてくる

あちらこちらに危険地帯の泥沼がある。写真のように沼がむき出しになっていれば避けることもできるが、その上に新雪が溜まると最悪な自体になります

泥沼に一度足を踏み込んでしまうと、靴の中に水が浸透し始めてくる。足指は凍結してくるし、指の感覚が失われるほど痛みを感じるし、けど雪が降り積もる中にひっそりと生えていたこの植物を見たとき、春まで頑張って耐えるんだぞ!とちょっとほっこり。

体力の低下は否めませんが、こんな状況下でもみんなで笑って?写真を撮ります。髪の毛が氷柱に変わるぐらいの極寒はもう笑うしかない!?

そして、平均トレッキング時間を大幅に超えた7時間ぐらい掛け、、、宿が温泉地帯が見えてきました!!! 実はこの後、宿が全く営業していないという衝撃的なハプニングが相次ぎました。どうにか一軒だけ宿を見つけ、交渉に交渉をして格安で宿泊させていただくことに。もしどこも空いてなく途方に暮れたりすることになったらと考えると、今でもぞっとします。。。

宿のスタッフがすぐに薪ストーブを準備してくれました。実は温泉は宿の外に設置されてるので数100m歩かなくてはいけない。体は完全に冷え切って外に出るのも億劫でしたが、、、アルティンアラシャン登山部一行は、秘湯と言われた温泉に向かうことに。湧き出た温泉はとても気持ちよく心身ともに温まり、究極に癒さる時間を過ごすことができました。その後、宿に戻るまでに湯冷めするわけですが・・・(笑

この日の夜は寒すぎて寝たり覚めたりでほとんど寝付けなかったのですが、早朝からみんな元気よく下山に向けてスタート

相変わらず天気は悪かったです。復路も5時間程掛かりましたが無事に下山できました

まとめ

トレッキングコースは片道約14kmですがとてもつもなく長く感じました、、、体力は低下し、凍え死にそうになるし、、、ただひたすら宿と温泉地を求めて歩き続けるロボットのように。。。けどこうやって仲間がいたからこそやり遂げることができた。一人だととても難しいけど、みんなで団結したからこそやり遂げることができたんだと思う。苦労した経験がいつか笑い話になる。もうこんなトレッキング絶対やりたくないよ… とか思いつつ、また山の世界にどっぷりはまっていくであろう。。。


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